低用量ピル「トリキュラー」と「ヤーズ」の特長

トリキュラーはプラシーボ薬によって飲み忘れを防げる

トリキュラーはピルの一種です。

トリキュラーの特長は、薬が包装されたシートに、有効成分の含まれていないプラシーボ薬があることです。トリキュラーは、1シートに21錠包装されたものと、プラシーボ薬7錠を含めた28錠が包装されたものがあります。どちらのシートも効果に違いはありません。プラシーボ薬は、休薬期間に飲むために付属されています。プラシーボ薬で薬を飲む習慣を継続することで、次の薬の飲み忘れを防げるのです。

ピルは、継続的に飲めば、避妊効果は100%ですが、飲み忘れると92%まで下がってしまうとされています。飲み忘れを防ぐため、はじめてピルを服用する場合は、プラシーボ薬が含まれた28錠を使うとよいでしょう。

トリキュラーは、段階型ピルに分類されます。

ピルは、1相性と段階型に分けられます。1相性は、シート1枚に入っている薬に含まれる女性ホルモンの量が、すべて一定のピルです。段階型は、ホルモン量の違う薬が数種類セットになったものです。摂取するホルモン量を段階的に増やしていくため、身体への負担が少ないのが特長です。

ピルは、避妊薬として処方してもらう場合は自己負担となるのが一般的です。しかし、月経困難症の治療などで使う場合は、健康保険が適用されます。ピルには、避妊効果のほかにも、生理不順やPMS(月経前症候群)など、女性特有の身体の不調を改善する効果があります。

女性ホルモンを摂取することで妊娠を抑制する

トリキュラーには、黄体ホルモンの「レボノルゲストレル」と、卵胞ホルモンの「エチニルエストラジオール」が含まれています。

トリキュラーは1シートにつき、色の異なる錠剤が3種類入っており、色によってホルモンの含有量が異なるのです。またレボノルゲストレルの方が、エチニルエストラジオールよりも多く含まれています。

ピルは、女性ホルモンを人工的に摂取することで、身体が女性ホルモンを分泌するのを抑制する薬です。黄体ホルモンは受精卵を着床させやすくしたり、妊娠状態を維持させたりする働きがあり、卵胞ホルモン以上に妊娠に深く関係しています。そのため、黄体ホルモンであるレボノルゲストレルの方が多く含まれるのです。

トリキュラーは、着床を防ぎ、精子が子宮に入らないようにする作用があるため、服用していればほぼ妊娠することはありません。また、ホルモン分泌に作用することで、排卵を抑制する効果があります。そのため、避妊だけでなく、子宮内膜症や子宮がん、子宮体がんなどの予防にも役立つとされています。

トリキュラーは、配合されているホルモン量が調整されており、身体の負担が軽くなっています。そのため、はじめてピルを服用する人にもおすすめです。

低用量ピル「ヤーズ」は飲みやすさが特長

ヤーズは低用量ピルの一種で、月経困難症の症状の軽減のために作られました。

それまでに作られた低用量ピルよりも、卵胞ホルモンであるエストロゲンの量が少ないため、吐き気などの副作用が少ないのが特長です。また、男性ホルモンを抑制する作用もあり、にきびや多毛症、PMSの症状にも有効です。

ヤーズは1相性ピルに分類されます。1周期分の薬が1枚のシートに包装されており、含有されているホルモンの量は全て同じです。万が一飲み忘れても、翌日に忘れた分を飲めば問題ありません。

1相性ピルは、生理日をコントロールしやすいというメリットもあります。

ヤーズは、生理の初日から、1日1錠、28日間飲み続けます。28錠のうち、4錠は「偽薬」という、有効成分が含まれていない錠剤です。従来の低用量ピルは、休薬期間は7日間ですが、ヤーズの休薬期間は4日間です。休薬期間が短いため、頭痛をはじめとした副作用が抑えられます。

月経困難症の治療のために使う場合であれば、医師の診断によって健康保険が適用されます。

ヤーズは副作用が少ない

ヤーズは、新しい世代の黄体ホルモンである「ドロスピレノン」が初めて採用された低用量ピルです。

ドロスピレノンの作用が強力な一方で、卵胞ホルモンのエチニルエストラジオールの配合量が極めて少ないです。

卵胞ホルモンは、低用量ピルの副作用である吐き気や頭痛、食欲不振などの症状を引き起こします。ヤーズはエチニルエストラジオールの配合量が少ないため、副作用が辛くて、ピルの使用を諦めていた人でも安心です。

ヤーズは月経困難症や子宮内膜症の治療のために、病院やクリニックで処方されます。医師の指示や飲み方を守って飲むことで、しっかりとした避妊効果が得られます。

ヤーズと同じ成分が含まれた「フレックス」という低用量ピルも存在します。フレックスは最長で120日間飲み続けられるため、休薬期間を設ける必要がありません。

ヤーズやフレックスは、従来の低用量ピルよりも副作用の不快な症状が少なく飲みやすい薬です。しかし、飲み忘れたり、規定どおりに飲まないと、副作用が起こる可能性もあります。飲み忘れが続いてしまったら、医師に相談しましょう。

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